雑記

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蕎麦屋の話

取材先で入った蕎麦屋が、当たりだった。国道から一本入った、看板も出ていないような店で、ほとんど地元の人しか来ないらしい。品書きは、もり、かけ、天ぷら。それだけ。余計なものが何もない。こういう店に当たると、その日一日、機嫌がいい。旅の仕事をし...
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雪道の運転と、ラジオ

冬の取材は、移動が、いちばんの難所だ。特に、雪国の山道。夏なら何でもない道が、冬は一変する。路面は凍り、視界は白く煙り、対向車もほとんど来ない。こういう道を、ひとりで延々と運転していると、だんだん、自分が世界にただひとり取り残されたような気...
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土地の話を聞かせてくれる人が、減っている

取材で地方を回っていると、ときどき、その土地のことを、驚くほどよく知っているお年寄りに出会う。どこそこの沢では昔こんなことがあった、あの山の向こうには昔は集落があった、この地名はこういう謂れだ——そういう話を、まるで昨日のことのように、生き...
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自転車で、行けるところまで

仕事の合間に、ときどき、自転車で遠出をする。学生のころからの癖だ。当時は金がなかったから、どこへ行くにも自転車だった。夜行で輪行して、知らない土地に降り立って、あとはただ、ペダルを漕いで、行けるところまで行く。目的地は、特に決めない。決めな...
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その土地でしか食べられないもの

旅の仕事のいいところは、その土地でしか食べられないものに、出会えることだ。有名な名物の話ではない。むしろ、地元の人が「えっ、こんなもの?」と不思議がるような、ごくありふれた、その土地の日常食のほうが、面白い。先日の取材先では、定食屋の小鉢で...
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古いカメラを使い続けている

仕事の写真は、いちおう、それなりの機材で撮る。依頼主に納品するものだから、当然だ。でも、自分の覚え書き用には、ずっと同じ、古いコンパクトデジカメを使っている。もう十年選手だ。さすがにあちこちガタがきていて、たまに、変な色が出たり、妙なノイズ...
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はじめての更新

なんとなく、ブログというものを始めてみることにした。仕事では旅や観光の記事を書いているのだけれど、そういう、人に読ませるための、当たり障りのない文章ばかり書いていると、たまに、誰のためでもない文章を書きたくなる。各地を取材で回っていると、本...