来週、北海道へ

来週から、北海道に行く。

観光ムックの取材で、道央のあたりを回る。
仕事自体は三日もあれば終わる、わりと気楽な内容だ。
温泉と、地のものと、景色のいいドライブルート。
そういう、誰もが安心して読める記事を書く。それが本業である。

ただ、今回は、少し早めに切り上げて、
というより、仕事のあとに何日か残って、
前から気になっている場所に足を伸ばすつもりでいる。

道央の山あいに、かつて炭鉱で栄えて、
いまは誰も住んでいない集落がいくつもある。
そのうちのひとつが、ずっと気になっている。

きっかけは、古い地形図だった。
ある沢の名前が、役場の記録に載っているものと、
それより前の、もっと古い記録に載っているものとで、
まるで違う。二つの名前を持っている。
そういう土地は、たいてい面白い。
名前が二つあるというのは、そこに二つの時間が積もっている、ということだから。

北海道は、その「二つの時間」が、本州よりずっとくっきりしている土地だと思う。
アイヌの人々が呼んでいた名前の上に、
和人が後から、漢字の名前をかぶせた。
その重なりが、地名のあちこちに、化石のように残っている。
ぼくのような人間には、たまらない。

——と、まだ行ってもいないのに、つい前のめりになってしまう。
悪い癖だ。

ともかく、行ってくる。
何か面白いものが見られたら、また書きます。
天気がもつといいのだけれど。

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